2017.11.24
認知症患者も入居可能な地域密着型介護施設のグループホームとは?
今回は、グループホームについてお伝えします。
目次(下記項目をクリックすると移動します)
1.グループホームとは?
グループホームは地域密着型サービスの一つで、認知症高齢者を対象に少人数で共同生活をする施設です
認知症高齢者が住み慣れた地域で生活を続けられるようにすることがグループホームの目的です。
グループホームでは、認知症高齢者の生活援助と、自立支援サポートを実施し、共同生活を通じてリハビリテーションやレクリエーションを行いますが、医療ケアや自立生活ができない重度の要介護者への対応については、難しい側面もあります。
また、厚生労働省の発表によれば、2015年時点のグループホームは全国に1万3,003件、定員数は18万0,459人です。
1-1.グループホームの入居条件は?
グループホームの入居条件は、年齢が65歳以上、要支援2または要介護1以上の認知症患者である必要があります。
また、地域密着型サービスであることから、施設と同じ地域内に住民票があるのが条件の場合や、施設と同じ地域内に住民票を移してからの期間を条件としている自治体があるので、施設の入居検討をする際は、事前に問い合わせましょう。
1-2.グループホームの入居でかかる費用は?
グループホームの入居でかかる費用は、初期費用で入居一時金、保証金がかかるケースがあります。
入居一時金や保証金に関する公的な規則や基準はなく、施設により無料の施設から数100万円かかる施設もありますが、一般的にはおおよそ100万円くらいまでが多いです。
一般的な賃貸住宅を借りる際の敷金のようなものと考えるとわかりやすいかもしれません。
注意点は、退去時に返金されますが、入居期間で償却される施設もあるので、詳細は各施設にお問い合わせ下さい。
1-3.入居後の月額でかかる費用は?
入居後の月額でかかる費用は施設によって違い、介護サービス利用料、家賃、光熱費、食費などがかかります。
おおよその月額費用は施設の立地や条件、設備次第(おむつ代や散髪代、新聞・雑誌代などは別途かかります)ですが、地方や郊外で月額10~15万円程度、大都市は月額15~30万円程度になります。
2.グループホームの基準や設備、サービス内容は?
グループホームの施設基準や設備、サービス内容は下記の通りです。
2-1.グループホームの立地条件は?
まず、グループホームの立地条件は病院や入居型施設の敷地外にあり、利用者が家族や地域住民と交流を持つ機会が確保できる地域である必要があります。
2-2.グループホームの入居定員は?
グループホームの入居者定員は事業所全体で最低4人以上、1ユニットあたり5人~9人で、1つの施設に2ユニットまで設置可能です。
1居室の定員は1人、個室か準個室が基本で部屋の床面積は、収納設備等を除いて7.43平方メートル以上と定められています。
2-3.グループホームの基本的な設備は?
グループホームの基本的な設備は、キッチン、ダイニングルーム、トイレ、浴室、洗面、リハビリ・レクリエーションルーム、健康チェックルーム、洗濯室などが基本的に備わっています。施設内には、生活する部屋のほかに、入居者同士が交流できる公共スペースが設けられています。
2-4.グループホームのサービス内容は?
グループホームのサービス内容は、介護保険法第8条によって、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活の世話及び機能訓練を行うと定められています。
よって、認知症ケアが可能な介護職員とリハビリテーション、レクリエーションを行う職員が配置されています。
3.グループホームのメリット・デメリット
グループホームのメリットとデメリットは下記の通りです。
3-1.グループホームのメリットは?
グループホームのメリットは、①認知症高齢者の対象施設なので、認知症に強いです。認知症専門スタッフが常駐しているのも安心です。
②自宅のようなアットホームな空間で入居者や職員とコミュニケーションが取りやすいです。施設入居者は多くても18人以下の少人数なので、コミュニケーションが取りやすく、食堂や浴室など共同スペースもあります。
③居室は個室か準個室のため、ある程度はプライベート空間が確保できます。
④グループホームは市町村の介護保険法上の事業者指定を受けなければ開設できず、人員や設備基準を満たした事業所しか運営できないので安心できます。
グループホームのデメリットは?
グループホームのデメリットは、①医療ケアは医療施設に頼ることになります。グループホームは医療ケアには特化しておらず、医療・看護スタッフの配置は義務ではありません。
②地域密着施設で定員が少ないので、空きがないと、入居まで時間がかかることがあります。
③介護サービスを利用しながら、ある程度は自立して日常生活を送れることが利用条件のため、要介護度が上がりすぎると、退居しなくてはならない場合があります。
4.まとめ
地域密着型介護施設であるグループホームは、自宅で介護を受けたいニーズを満たすと同時に、認知症の方の介護をする施設です。
2025年には、認知症患者は700万人を超えるとも言われており、地域のコミュニティなどを通じて、皆で見守るといったことも今後は必要になってきています。
ご家族に高齢者の方がいらっしゃる場合、突然、介護に直面することも予想されます。
そういったときに少しでもこのブログがお役に立てば幸いです。
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