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2017.10.02

1300万人の認知症患者を救え!特別養護老人ホームの現状と課題

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今回は、厚労省のデータによると、2025年には軽度なものを含めると1,300万人を超えるといわれている認知症患者ですが、介護者受け入れの起爆剤として公的資金を投入し、激増した特別養護老人ホームの現状と課題についてお伝えします。

 

目次

 

 

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特別養護老人ホームとは?

特別養護老人ホーム(とくべつようごろうじんホーム)とは、自治体や社会福祉法人などが運営する入居型介護施設です。

病気や障害などにより、「寝たきり」や「認知症」などになった為に、在宅生活が困難または、在宅介護が難しい高齢者に、公的な介護サービスを提供する入居型介護施設です。

介護保険法の定義では、「介護老人福祉施設」とされていますが、一般的には特別養護老人ホームを略して、「特養」と呼ばれています。

 

特別養護老人ホームの費用は?

特別養護老人ホームの入居にかかる費用は?

特別養護老人ホームの入居一時金はかからず、月々の費用のみで入居可能です。

 

特別養護老人ホームの毎月かかる費用は?

特別養護老人ホームの一般的な民間の介護施設に比べて、比較的安価で生活できます。

賃料(多床室、従来型個室、ユニット型個室の順に高くなります。)

目安は、2.5万円〜6万円程度。施設によって多少違います。

介護保険負担額(自己負担分):目安1.6万円〜2.8万円程度。要介護度、お住いの地域で変わります。

食費:目安4~5万円程度。

その他費用:水道光熱費、電話代、オムツ代、理容・美容代、その他介護保険外サービスの利用などがかかります。

概ね、8.5万〜12万円程度といったところでしょうか。

また、毎月の負担額については、本人や扶養義務のある家族の世帯収入や課税状況、多床室、従来型個室、ユニット型個室などのお部屋タイプによって異なります。

最近では、排泄補助などによる高齢者の尊厳を守ること等の理由で、ユニット型個室タイプが増加しており、そういった施設を「新型特養」と呼んでいます。

 

特別養護老人ホームの問題とは?

・入居待ちの問題

特別養護老人ホームは、民間施設に比べ費用も安く、介護負担に悩むご家族にとっては、非常に人気があります。

しかし、その一方で、入居待ちになっている方は、2017年の国の発表では、全国で36万人にのぼるともいわれています。

 

・入居待ちなのに入居率96%?

特別養護老人ホームの入居率の原因は主に4つあります。

 

1.介護職員不足で定員まで高齢者を受け入れできない。

その結果、他の介護施設と介護職員の奪い合いになっている。

 

2.2015年の介護保険制度改正により、要介護度3以上の人を優先。

その結果、原則は要介護度2以下の人は入居できなくなりました。

これによる問題は、軽い認知症があっても歩ける場合、要介護度2になる場合があり、高齢者の一人暮らし世帯が増加するこれからの日本では、火の不始末や、認知症などによる要介護度の進行があった場合にどうするかを考えておかねばなりません。

 

3.地方の過疎化

人口減少が進む地方では、入居者が減少しているが、国は50万人分以上の整備計画を進めており、「需要と供給のギャップ」が生まれています。

 

4.急増する「サービス付き高齢者専用賃貸住宅」「バリアフリー賃貸住宅」

国の優遇措置もあり、全国で建設ラッシュが続いたが、施設増加と特養との競合などによる入居率低下で収益が悪化し、運営会社の倒産によって入居者が退去をになったり、建設途中で放置されている施設もあります。

 

上記のような問題の結果、特別養護老人施設に空きが出ている施設が増加傾向にあり、介護をする家族は、できるだけ近くの施設に入居させたいため、入居待ちの順番が回ってきても入居しないケースも見られるようになっています。

 

まとめ

国が特別養護老人ホームの入居条件を要介護度3に設定した以降、先述のような問題が表面化してきています。

今後の日本は、厚生労働省の推測データによると、2015年には認知症患者数は軽度なものも含めると1,300万人を突破するともいわれています。

ただでさえ、人口減少による就労者不足が加速するこれからの日本では、「介護離職による経済悪化」の問題が表面化してくる恐れがあります。

これは、あくまで介護の素人の案ですが、親でもご近所でも、地域でコミュニティを結成し、介護家庭に民生委員のようなボランティアで介護もしくは家事を補助する。

補助した人には、介護ポイントを発行、そのポイントは自分や家族が介護を受けるときに介護保険両負担分の支払いで利用できるなどの制度が必要かもしれません。

財源が少なくなるこれからは、無駄な公的資金をかけずに、家庭だけでなく、地域の皆で助け合うことで補う努力も必要です。

今こそ、昔から当たり前にやっていたご近所コミュニティと地域社会、行政、民間企業などの連携でこれらの社会問題をカバーできることもあるのではないでしょうか。

 

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今回は以上になります。それではみなさま、「See you!」

 

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