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2017.11.26

所有者不明土地は20%超?相続土地、相続登記放置の3つの理由

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日本では、現在130万人以上が死亡し、相続が発生。空き家は2013年時点で820万戸以上でしたから、現在は1000万戸を超えている状況です。今回は、所有者不明土地が20%を超え、相続した不動産、相続土地、相続登記が放置される3つの理由についてお伝えします。

 

目次(下記項目をクリックすると移動します)


 

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1.所有者不明土地の広さは?

土地名義人が死亡した後も相続登記されず、所有者不明の土地が全国で広がっています。

所有者不明土地問題研究会の推計では、所有者が分からない可能性がある土地の総面積は、なんと九州全域よりも広い約410万ヘクタールに達するといいます。

一体、なぜこんなにも所有者不明土地が広がっているのでしょうか?

 

2.所有者不明土地が増加する原因は?

所有者不明土地が増加する原因を下記に記載します。

2-1.相続人が増えすぎて話し合いがまとまらない

相続が発生して、放置すると相続人の死亡によって、あっという間に相続人が増加します。

問題なのは、相続人が増加すればするほど、相続人間の関係が希薄になってくることです。

見たことも聞いたこともない親戚が突然現れたら、話し合いがより、まとまりにくくなります。

相続が発生したら、早目に遺産分割協議しましょう!


2-2.費用負担したくない、できない

相続した不動産を売るにしても、貸すにしても先に費用が発生することがあります。

数年間空き家になっていた不動産は、樹木や雑草も伸びていますし、売却するなら確定測量(隣地所有者と土地の境界同意書を交わした上でする測量)も必要になります。

建物があれば、被相続人(亡くなった方)の家具や衣服などの処分、設備などの故障や雨漏りなどの修理、利用できない状態の建物であれば建物解体もあります。

そういった不動産を売れる、貸せる状態にするために、発生する費用があれば、売れるか貸せるかわからないのに、お金を出したくないというのはよくある話です。


2-3.資産価値がない

そもそも、人口減少で近所は空き家ばかりで需要がなかったり、売ることも貸すことも難しい不動産の相続も当然あります。

そういった場合は、費用をかけてまで相続人が動かないケースがよくあります。


2-4.外国人所有者の相続

日本の不動産所有者である外国人所有者が海外で死亡し、相続人が相続登記などの手続きがあっても、やり方がわからない、日本に行ったこともない、そもそも被相続人(亡くなった方)が日本に不動産所有していたことを知らないケースなども当然あるでしょう。

こういった場合には相続税の課税はもちろん、固定資産税の課税も回収できなくなる可能性があります。ここからは予想ですが、そういった不動産が競売や公売で出て来る日もそう遠くないかもしれません。

 

3.どんな相続不動産が放置されているのか?

相続不動産は下記のようなものがあります。

3-1.再建築ができない土地

土地に建物を建てる際は、建築基準法の建築確認(法的に問題ないかのチェック)が必要ですが、そもそも建物が建てられない土地の場合もあります。

都市計画法で定める市街化調整区域では、計画的な都市づくりや優良な田園の保全の観点から、原則として建物を建てることを制限しています。

また、建築基準法で道路幅が4メートル以上の道路に2メートル以上接していないと、そもそも建物は建てられません。

こういった土地は、近隣の方が借りるか、購入してくれないとなかなか貸すのも売却も難しいです。


3-2.建築基準法違反の建物がある物件

住居などの建物がある場合で、増築によって容積率、建ぺい率オーバーなどのケースで建築基準法違反になっている建物がある場合、買主が住宅ローンを使えないので、現金購入者にしか売買できません。

こうした場合、貸せれば良いですが、建物内の残存物の処分、クロスや畳の交換、ハウスクリーニングなどの費用が発生します。

また、建築基準法などの法律は年々、改正されているので築年数が古い建物や土地などの不動産売却は注意が必要です。


3-3.リゾートマンション、別荘地

昔は、リゾートマンションや別荘を所有することがステータスだったものです。

しかし、現在はそういった別荘などは需要が減り、高く売却することが困難になって来ています。

その当時に高額で購入したものが、安くしか売れないので手放さず、相続になった時は相続人も維持管理コストが高いので、安くても良いから手放したい相続人が多いです。


3-4.需要がない、売れない、貸せない物件

山や畑、島の一部などが相続になる場合もありますが、利用したい人が限られるものは売りにくく、貸しにくいものです。

また需要がない場所では、住宅であっても借りる人、購入する人が少なく、市町村に寄付しようにも管理費がかかるので受け取らない場合があり、相続後に放置されることが多いです。

 

4.まとめ

今後日本では相続は増加し、所有者不明土地はますます増加すると思われます。

所有者不明土地は相続税はもちろん、固定資産税も徴収できないので、税金の延滞により差押が入り、競売や公売になるケースは出てくると思います。

そんなことになる前に、国や市町村に返還したら税金を優遇するなどの制度を作ったらどうでしょうか。

土地はまとまれば利用価値が出て来ますし、企業を誘致したり、畑などもまとまれば大規模な農業も可能になります。

最後に、相続が発生したら、きちんと相続人で話し合って、早目に相続手続きや遺産分割協議、不動産登記、不動産売却などの手続きをしましょう!相続は揉めずにスムーズに解決するのが一番です。

 

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