2017.12.19
リフォームしないと不動産や空き家は売れない?
リフォームや故障箇所の修理、ハウスクリーニングなどをしないと不動産や空き家は売れないのかを解説します。
1.不動産売買契約で売主がしないといけないことは?
不動産売却で売主が引渡し(決済)までにやらないといけないことは下記の通りです。
・不動産担保のローンがあれば完済(抵当権抹消)
・隣地との境界を買主に明示する
・越境があれば解消する
・建物内外の家具、家財、倉庫等の搬出、処分
・居住用不動産(自宅など)であれば引越完了
・分譲マンションは管理会社、管理組合へ退去連絡
基本的に、引渡し(決済)までに建物内外は空にして、引越を完了する必要があります。また、空き家の場合でも、家財や家具などの遺品が残っている場合は、搬出、処分が必要になります。
また、住宅を売却する場合、不動産売買契約前にホームインスペクション(住宅診断)を実施して、建物の状態を把握し、報告書を買主に開示することで、不動産取引のトラブルは格段に減ります。
土地の場合は、敷地内に倉庫などがある場合は撤去する必要があります。
2.不動産売買契約で定めた場合
不動産売買契約で定めた場合に売主の責任と負担で引渡しまでにすべきことの事例は下記の通りです。
・確定測量
・建物解体
・故障箇所の修繕
・相続登記
・農地転用
・樹木の伐採、抜根
上記以外にもありますが、不動産売買契約で売主の責任と負担で決めれば引き渡し(決済)までに実施する必要があります。
3.不動産売却前にリフォーム等をするメリット・デメリット
不動産売却前にリフォームやハウスクリーニング等をすることのメリット・デメリットは下記の通りです。
3-1.不動産売却前にリフォーム等をするメリット
・案内数が増加することで、早く売れる可能性が高まる
・案内時に見た目が良くなり、成約率が高まる
・リフォームでかかった費用より高く売れる可能性がある
高く早く売却したい場合には、不動産売却前にリフォーム等をすることは有効ですが、下記のデメリットも考慮すべきです。
3-2.不動産売却前にリフォーム等をするデメリット
・リフォーム等をする期間がかかる
・リフォーム等をする費用が不動産売却前に発生する
・リフォーム等をしても高く売れない場合がある
リフォーム等をすれば見た目が良くなりますが、費用が先に発生するので、物件ごとにどこをするかは不動産会社の担当者かリフォーム業者などのプロと打合せをしながら進めることをお勧めします。
4.まとめ
結論としては、不動産売却前にリフォーム等をしなくても不動産売却は可能です。下記にまとめていますので、参考にされて下さい。
ハウスクリーニングは広さや地域性で多少変わりますが、福岡なら70㎡の3LDKマンションで税別3~5万円程度ですので、不動産売却の開始前に実施すると費用対効果は比較的高いと思います。
故障箇所の修理については、修理費用が高額の場合は、案内時に購入検討者に伝えて、不動産売買契約時の物件状況確認書に記載して故障していることを明示すれば、問題ないかと思います。
リフォームについては、クロスのみ交換するのと、水周りの交換、屋根や外壁をメンテナンスする場合、費用が大きく変わるので、売買金額で対応しても良いかと思います。
ただ、室内でタバコを吸っている場合や、ペットを飼っている(いた)場合は、ニオイとアレルギー、汚れや傷みが、購入検討者の購買意欲を下げ、不動産売却価格を下げることもありますので、クロス交換と消臭、ハウスクリーニングを実施した方が良いかもしれません。
最後に、リフォーム等は予算がかかることもあり、物件ごとにケースバイケースですが、比較的需要が高いエリアでは、高く早く売れるなどの効果が出やすいと思います。