不動産売却のプロに聞く！離婚で自宅売却せずに連帯保証人を外せる？

2018.01.15

日本では2015年のデータで635,000組が婚姻し、225,000組のご夫婦が離婚しています。未来テラスにも年間50件以上の離婚絡みのご相談があります。よく問題になるのは、離婚されるご夫婦の過半数が、ご自宅を所有しており、ほとんどの方は住宅ローンを組まれています。今回は、離婚の際に自宅を売却せずに連帯保証人が外せるのか、離婚で自宅を売却しない時の注意点についてお伝えします。

目次（下記項目をクリックすると移動します）

・1.離婚で自宅売却せずに連帯保証人を外せるのか？
・2.離婚した後、自宅所有者がそのまま住むとどうなるのか？
・3.離婚した後、前妻が自宅に住むとどうなるのか？
・4.まとめ

1.離婚で自宅売却せずに連帯保証人を外せるのか？

離婚の際に自宅売却せずに、連帯保証人を外す方法がいくつかありますので、解説していきます。

1-1.離婚で自宅売却せずに連帯保証人を外す方法

離婚で自宅売却せずに連帯保証人を外す方法は、3つあります。

離婚をした時に、自宅の住宅ローンの主債務者（ローンを組んでいる人）は、ご主人の場合が多く、連帯保証人がいる場合は、奥様が入っているケースがほとんどです。

この場合、離婚するので不動産売却して残債を消せる場合はあまり問題になりませんが、別れる（別れた）奥様は連帯保証人から外れたいと思うのは、当然のことだと思います。

しかし、連帯保証人を外すのは、金融機関からすると何もメリットがないので、わざわざ貸したお金が回収できなくなる可能性が上がることはしたがりません。よって、連帯保証人を外すには、代替手段が必要になるということです。

1-1-1.他の連帯保証人を立てる

住宅ローンの連帯保証人になっている奥様の代わりに、ご主人のお父さんなどの身内が変わってくれれば可能ですが、審査が必要になるのと、別れる配偶者のためにそこまでするのかということはあります。

1-1-2.住宅ローンの借り換え

住宅ローンの借り換えが可能であれば、連帯保証人を外すことが可能です。

現在の住宅ローンの金利が高い場合は、非常に有効な手段ですので、現実的かと思います。

1-1-3.別の不動産担保を提供する

もし、主債務者（ローンを借りている人）か、ご家族が別の不動産を所有しており、担保提供可能であれば、金融機関は住宅ローンの回収可能性が上がるので、十分に交渉可能かと思います。しかし、離婚する相手にそこまでするかが、問題かとは思います。

2.離婚した後、自宅所有者がそのまま住むとどうなるのか？

離婚した後、自宅所有者がそのまま住むとどうなるのか？

住宅ローンの支払いに問題がなければ、家族が少なくなることが寂しくなければ、問題ないかもしれません。

実際、現場でお客様からよく聞くのは、一人で暮らすには広すぎたり、庭や自宅の管理や清掃が大変だったり、離婚してリスタートした後、新しいパートナーと暮らすようになった時に、前の家族の思い出などを新しいパートナーが嫌がることが結構あるそうです。

3.離婚した後、前妻が自宅に住むとどうなるのか？

離婚した後、前妻が自宅に住むとどうなるのか？

自宅所有者が住宅ローンを支払い、慰謝料がわりに前妻が住むケースがありますが、お客様の話だとトラブルが起こるケースが多いようです。下記で解説します。

3-1.自宅所有者に変化があった時

自宅所有者に変化があった時とは、自宅所有者が自分で住みたくなった時や、自宅売却したくなった時、またはリストラや転職で所得が下がり、住宅ローンの支払いがきつくなった時に、トラブルになるケースが多いようです。

3-2.自宅居住者（前妻など）に変化があった時

前妻などの自宅居住者に変化があった時とは、前妻が再婚や新しいパートナーと同居することになった時、または住宅ローン自体は、前妻などの自宅居住者が払っていたが、転職やリストラなどで支払いが苦しくなった場合に、自宅所有者が家賃と住宅ローンの二重払いになり、支払いが苦しくなったケースなどでトラブルが多いようです。