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2017.09.30

フロリダサンシティに学ぶ!日本のシニアコミュニティの未来

夕日

未来テラスでは高齢者の方から、将来に備えて介護施設に転居希望で、介護施設を紹介してほしいとのご相談が増加しています。しかし、介護認定を受けていなければ入居できない場合や要介護3以上など入居可能な介護施設は限られます。

今回は、高齢者増加が続く日本で、高齢者の住まいやコミュニティとして参考になる、2015年末にアメリカのフロリダ州サンシティという街を視察した時のお話をしたいと思います。

 

目次

 

 

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1.フロリダ州サンシティとは?

アメリカのフロリダ州サンシティにあるシニアコミュニティです。

1961年から始まったとされるこのコミュニティは、1,400万坪の広大な敷地に10,950人が居住、6,900の家があるそうです(2015年当時)。創業者の理念がご近所同士でボランティアしあいながら、施設を運営するというもので、理念通りに運営されています。

この施設が大事にしているのは、ビーチが近い、ショッピングセンターが近く便利、ゴルフ場などが敷地内にあり、市民の足は下記写真のカートがメインになります。移動でカートを利用する人は、購入し所有しています。事故防止のため、日の出ている時だけ利用可能にしていて、このカートで敷地内をアクティブに移動するのです。

 

1-1.サンシティの運営防犯について

2015年当時、職員37人あとはボランティアで運営していました。

規約で、生活のルールを定めており、敷地内の共有場所のことは、アソシエイショングループ内の話し合いで決めます。ちなみに、アルコール販売は駄目なんだそうです。(アメリカはアルコールは結構厳しいです。)

消防署と警察はタンパの管轄になり、警察は常駐、ボランティアの警備は寄付で賄われています。救急車は寄付、配送もボランティアで賄われており、利用料は無料(アメリカは通常有料)です。

 

1-2.コミュニティについて

ご夫婦のどちらが55歳以上なら、若い配偶者でもコミュニティに入ることができます。また、ご家族や親戚が宿泊する施設も敷地内にあります。

サンシティのコミュニティを利用するには、コミュニティ内の家を購入するか、オーナーから借りることで可能です。身体が悪くなり、介護が必要になれば、介護の段階に応じ、家を売却、施設に入ることができるようになっています。

コニュニティの構成は、約80%のアクティブシニア(独立した生活が可能なシニア)と、20%の要介護者で構成されています。

コミュニティの連絡網は、月1回の新聞と週1回のeメールで実施するそうです。若く、元気なうちからコミュニティに入り、好きな生活を送りながら、老後生活を楽しんでる方が多いです。

 

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2.サンシティ内の設備は?

施設は、年間270ドルでプール、木工、陶芸、クラフトルーム、ミーティングルーム、ダンススタジオ映画館、図書館、200以上のクラブがあります。

キャンピングカーを持参できる駐車場、バードウオッチングが出来る場所もあるそうです。

敷地内の病院は112ベッドルームあり、2015年当時は増設工事していました。

宗教施設は、ユダヤ教、キリスト教の教会があります。

 

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3.サンシティ内の住宅概要と月々の費用は?

フロリダサンシティ内の住宅は、ほぼ平屋建で、タウンハウスも同様に平屋が多いです。高層階の住居は、要介護用になっており、2ベッド、2バスルームの部屋が人気があるそうです。

一般の住宅との違いは平屋、手すりなど高齢になったあとの設備が標準仕様になっています。最終分譲していた当時の価格は、新築は最後の250ユニットを販売しており、価格は25〜35万ドル程度でした。

月々のランニングコストはHOAフィーなどを含み、ロケーションで変わりますが、125ドルからでした。

それと別に、月440ドルの管理費があります。内訳としては、防犯ゲートがあり、芝のメンテナンス費用、7年で実施する外壁塗装、屋根補修などが含まれています。

2015年当時販売していたサンシティの最終分譲地は、壁は共有の物件で、ガレージは2〜3台、家に10年、設備は2年保証付きの販売でした。

 

4.まとめ

アメリカのフロリダ州だけでなく、アリゾナ州やラスベガスなどでもシニアコミュニティがあるそうです。

老後を楽しむという生き方、施設の運営方針が非常にバランスが取れ、実際にすでに55年以上、続いているコミュニティは、これからの日本にとっても、大変参考になると思います。

ただ、日本流にやると、大規模な空き地に高齢者だけが住む街を作ってしまい、その後の運営が経営的にも、人口的にもうまくいかなくなっている計画が多いです。

コニュニティ利用者と近隣住民、行政が自ら参加・協力し、「仕事」「生活」「余暇」「地域貢献」のバランスが取れたコミュニティ育成が急務です。

新設するコミュニティも良いですが、高齢者とともに増加する「空き家」の活用が解決のキーワードかもしれません。

 

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今回は以上になります。それではみなさま、「See you!」

 

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