2018.01.13
遺産分割でもめる85%以上が不動産相続の理由と相続相談の裏話
未来テラスでは相続対策、相続相談されるお客様が多いのですが、その中でよく勘違いされている内容をご紹介しようと思います。今回は、その中から遺産分割でもめることが多い不動産相続の理由と、遺産相続でもめる遺産額についてお伝えします。
目次(下記項目をクリックすると移動します)
1.不動産相続はなぜ遺産分割でもめるのか?
不動産相続が遺産相続でもめる一番の理由は、不動産が分けにくいからです。
例えば、土地であれば割って相続することも可能ですが、分けるときにも土地の間口や奥行きを考えた上で分けないと、価値が下がったり、不動産価値が平等にならない場合があります。そして、実家などの建物がある場合は、なおさら分けにくいことがお分かり頂けると思います。
また、不動産は現金化しやすいか、現金化しにくいかといえば、不動産は現金化しにくい部類に入ります。なぜなら、不動産は高額なので、買主はほとんどの場合、住宅ローンや事業用ローンを利用し、不動産売買契約後、引渡し(決済)をするまで時間がかかります。そして、需要がない場合は安くても売れないことがあったり、需要は人口の減少や増加、経済状態によって左右されます。
1-1.不動産相続はどれくらいもめやすいのか?
2016年の司法統計によると、全家庭裁判所の遺産分割関連の訴訟は7,485件で、そのうち85.4%にあたる6,390件が不動産のある遺産相続になります。数字があると、不動産相続がもめやすいことがお分かり頂けると思います。
2.遺産相続でもめる遺産額は?
遺産相続でもめる遺産額については、普通に考えると遺産額が少ない方がもめにくいと思いませんか?それでは、遺産額がいくらぐらいがもめやすいのかを下記で解説します。
2-1.遺産相続でもめる遺産額データ
↑の表は、平成28年司法統計データで、家庭裁判所で遺産相続による訴訟になった7,485件のうち、遺産額別に分けたものです。ご想像通りでしたか?
1位:遺産額5,000万円以下 全体の42.44%
2位:遺産額1,000万円以下 全体の33.08%
3位:遺産額1億円以下 全体の12.21%
4位:遺産額5億円以下 全体の7.19%
5位:遺産額5億円超 全体の0.56%
算定不能:全体の4.52%
遺産額が5,000万円以下を合計すると、全体の75.52%になるんです。つまり、遺産額が多いからもめる場合ばかりでないということがお分かり頂けましたでしょうか。
3.遺産相続、遺産分割でもめないために
では、遺産相続、遺産分割でもめないためにはどうすれば良いでしょうか。
3-1.遺産相続、遺産分割でもめないポイント
遺産相続、遺産分割でもめないポイントは下記の通りです。
・相続対策する場合、早目に不動産査定の実施など遺産の把握と相続人の特定など、相続の現状を把握する。
・親など相続される人が、子など相続人になる全員を集めて、相続の考えを話し、コミュニケーションと合意をとる。
つまり、まずは現状を把握し、不動産会社や税理士、弁護士などプロと一緒に相続対策を考え、相続人全員を集め、話すことが必要です。ほとんどの場合は、この基本的なことが出来ていない為に相続でもめることが多いのが実務上の現実です。
4.まとめ
今回の解説で相続は遺産額が多いか少ないかはもめるか、もめないかにはあまり関係がないことがお分かり頂けたかと思います。
そして、まずは遺産を把握するために、不動産がある場合の相続であれば、不動産査定をすることで、相場やいくらで売れるかの目安がわかると思います。また、株式などの有価証券は税理士さんに相談し、まずは資産を把握することが、相続対策や終活の第一歩です。
最後に、相続対策や不動産売却は被相続人(相続される方)が認知症になった場合は、不動産売却などの財産処分などに裁判所の許可が必要になる成年後見制度の利用が必要になるなど、制限されることになります。ですから、相続対策などの終活は、元気なうちに始め、現金化できるものは現金化しておけば分けやすくなります。お子様たちが相続でもめないためにも、できることから始めていきましょう。
次のようなことでお悩みの方は、福岡県大野城市、春日市、福岡市周辺のお客様はもちろん、その他の地域の方も、不動産の無料査定、無料相談会実施中です。
未来テラスは、ご提案に自信がありますので、まずはお気軽にご相談ください。
<読者になるボタン>
右上にある読者になるボタンにメールアドレスを登録すると、ブログ更新をメールでお知らせしますので、ご登録よろしくお願いします。
<主なご相談内容>
相続、遺産分割協議、相続対策、介護、老後資金不足、空き家、離婚、転勤、ローン、海外不動産、不動産投資、弁護士・税理士・司法書士紹介など
お電話は、092-589-0555 です。
今回は以上になります。それではみなさま、「See you!」